気になる脇汗
冬になると気になる脇汗。
屋内の暖房や重ね着によって、夏よりも冬の方が汗をかきやすくなっていることもあります。
汗の量や匂いが気になっている方も多いのではないでしょうか。
夏の脇汗対策は念入りにしても、冬の対策はあまり行なっていない人が多いと思います。
しかし、しっかりとした対策を行うことで、夏よりも厄介な冬の脇汗を抑えることができるのです。
発汗の種類
では、そもそも何が原因となって脇汗をかくのでしょうか?
まず、汗は主に3種類に大別されます。
1.精神性発汗
不安やストレス、プレッシャー、緊張、動揺等、精神や感情が原因となって生じるものです。
脇や手のひら、足の裏など、発汗する部位は限られています。
2.温熱性発汗
体温を一定に保つためのものです。
暑い時や運動した時に発汗します。
発汗する部位は全身で、上がった体温を下げる働きがあります。
3.味覚性発汗
酸っぱいものや辛いものを食べた時に、主に顔や頭(特に額や鼻)にかく汗です。
味覚による刺激で反射的に起こるものです。
精神性発汗の概要
上記3種類が主なものですが、多くの人が悩んでいるのが精神性発汗です。
精神性発汗は、不安を感じやすかったり、神経質な性格の人に多く見られます。
また、精神性発汗は気にすれば気にするほど汗が止まらなくなってしまいます。
「汗が臭っていないだろうか」や「汗ジミが出来てしまっていないか」などの不安が余計に汗をかかせるという、負のスパイラルに陥ってしまうのです。
また、緊張やストレスを感じている時には、自律神経のバランスが崩れます。
それにより、
・皮脂の分泌が多くなり、臭いの原因となる雑菌が繁殖する
・皮脂が酸化することによって刺激臭が生じる
ということが起こり、脇汗の臭いが強くなりがちです。
また、夏場のように通気性の良い服ではなく、重ね着などで空気がこもっていることも冬の脇汗が気になる原因の一つでもあります。
精神性発汗の対策
では、精神性発汗はどのように対処すればよいのでしょうか。
対処法をご紹介します。
・制汗剤
オススメはロールオンタイプです。
忙しい朝でもサッと塗ることができて便利です。また、コンパクトなので持ち運びにも適しています。
スプレータイプに較べて、ロールオンタイプは脇全体に均一に塗ることができるので制汗作用が高いです。
特にオススメなのがコレ。
ベンザルコニウム塩化物とイソプロピルメチルフェノールという2つの高い殺菌作用を持つ成分によって、臭いを抑えることができます。
・汗拭きシート
汗をかいたらこまめに拭き取って雑菌の繁殖を防ぐことも有効です。
オススメはコレ。
10枚で300円超と、他の汗拭きシートと比べると割高感はありますが、それだけに効果は期待できます。
赤ちゃんのデリケートな肌にも使えるくらいの弱酸性で、強い殺菌・消臭効果があります。
汗拭きシート独特のスースー感が好きではない人も気にせず使用できます。
・ボトックス注射
制汗剤や汗拭きシートでも事足りないという方向けです。
ボトックスという薬剤を脇の下の数カ所に注射することで、脇汗を抑えることができます。
所要時間は10分程度です。
注射から2,3日後から徐々に効果が出始め、1回注射することで効果は平均3ヶ月程度持つようです。
費用は医療機関によってまちまちで、数万円程度かかります。お近くの医療機関をチェックしてみましょう。
また、2012年から重度の腋窩多汗症(原発性局所多汗症)と診断された場合には、健康保険が適用されるようになっています。
・心療内科
あまりにも症状が深刻、例えば、異常に汗が出るような場合には、しかるべき医療機関への相談が必要です。
精神的なものが原因と考えられる場合、心療内科を受診し、カウンセリングや投薬を試みることが有効です。
結び
精神性発汗は、リラックスして緊張感が緩和されれば収まっていくものです。
適度な緊張は時には必要ですが、度を越したストレスや心労は体に毒です。
自分なりの休息方法や楽しみを精神的な支えにすることが大切です。